狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

……言われて見れば確かにそうだ。ステキなカレシを求める私に、この環境を利用しない手はない。灯台もと暗しだ。

振り返るにこれまでの私は、大神さんに頼りすぎてたばっかりに
『絶好の出会いのチャンス』
を自ら逃がしていたのではないだろうか。

これはいかん!

一刻も早く大神さんから、

親離れしなければ‼

私は急遽『脱、大神秋人』を決意した。


大神カチョー、
今日までお世話になりました。

本日をもって赤野燈子は独り立ちし
“課の飲み会デビュー” 致します!
 

というワケで…
この日の宴が始まると、私は大神カチョーの隣からササッと離れ、色んな輪に積極的に加わった。

「え~、赤野ちゃんって群馬なの?俺は埼玉」
「へぇ、そうなんですか~」

大神さんもカチョーになった今年からは、一箇所に留まらずにあちこち話し掛けて回っている。

チラと彼の方を見ると、パッと目があってしまった。
(大神さ~~ん)

芽生える里心を振り払い、慌てて私は目をそらす。