狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

「ねえ、どうする…」
「イイんじゃない?ねえ?」

チラチラと牽制しながら、もう返事は決まっているみたいだ。佐村サンがニコリと微笑んだ。

食堂についても、彼はまた知った顔に声を掛けまくった。サスガは仕事人兼遊び人、かなり顔が広いみたい。
最終的にはかなりの人数になって、ちょっとしたランチミーティングみたいになった。
 
大神さんの知り合い男性陣は、皆それなりのスペックで、佐村サン達はソワソワとお喋りに熱中、私の存在はあまり気にしてない。

目立たないよう、隠れるようにA定食(オゴリ!)を食べていた私も、なんだかアホらしくなってきた。

と、大神さんが急に私に話題を振った。
 
「そうそう、そういえばこのコ。うち課の赤野さん」
「うぇ⁉」
彼は私の肩をトンと突き、彼女らの前に突きだした。

彼女らが微妙な目配せをしても、お構いなしに彼は続ける。

「このコが最近元気ないんで、景気付けようってツルんでたとこなんだ。
業務課は女の子2人だから、カワイソウでさ…」

スゴい百面相。
今は完全に、心を痛める先輩の顔だ。

「良かったら君らも仲良くしてやってくれないかなぁ?佐村サン」

「あ、あら私達は別に…ねぇ」
「うん…別に…」
 
そうそうたる男性陣を前にして。  
気まずそうに囁きあう取り巻き達を尻目に、佐村サンはマストの笑顔で答えた。

「モチロンですよぉ。ねー、トーコちゃん♥」
「…は、はいぃ」

私は曖昧に笑った。