狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

「あ……」

あれ、もしかして怒っちゃった?

とうとう黙りこんでしまった大神さん。

まずい、ちょっとやり過ぎた。

焦り始めた時だった。

急に彼が、えも言われぬ美々しい笑みを浮かべ始めたじゃあないか。

よ、良かった、怒ってない。
にしてもなんて……キレイな。

ホッとした私が思わずホワンと見とれていると、
 
「赤野…さん」
「は、はひ?」

彼が、卓の向こうでチョイチョイと手招きをしている。

蕩けそうな笑み、甘い声色に私はフラフラと吸い寄せられる。

「女の子限定の、うるさい口の黙らせ方って、知ってる?」

「はあ…」

 
惚けた私は、


虚を突かれた。