狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

ちょっと待ってよ?

けっこん……

なの?

他人→》》カノジョ》》→ヨメ。

ヨメーーーーー⁉


体感では一瞬。  

だけど現実の時間では十数秒、
私の頭は見事にフリーズしてしまった。

「い、いけない……か?」
「……………」

思考、停止中。

「も、勿論。
絶対に這い上がる気だそ?
最初は苦労するかもだけど、不遇に甘んじるつもりはないんだ。
…………。
あ~~、やっぱりさっきの弱気発言は撤回する!
いつかはシャチョー夫人にだって…」


あれ…大神さんが、何かあたふたと喚いている。
弱気なシャチョーが何?  


…………ハッ、そうだ。


ようやくショックから立ち直った私は、懸命に動揺を押さえた。

そして____


「か、カチョー、大神さん。
あの……聞いて?
赤野はね……モリでお魚が突けるんです。
毒キノコと食べられるキノコも見分けられるんです」

「別荘だってダイヤだって……え、何?」

彼がやっと言葉を止めた。

部屋が静かになってしまうと、却って上手く喋れない。


「…えっと、えっとそれから……
言葉は日本語しか喋れないけど、ボディランゲージには自信があります!

で、ですからね。
ボルネオでもアラスカでも、アマゾンでもむしろ行きたいくらいで……」

身じろぎもせず、彼は先の言葉を待っている。

「だから…その」