狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

けれどそうしているうちに、何だか可笑しくなってきた。 

「フフッ、バラを1輪……ですか。
カチョーってば、全部ネタばらししちゃって……カッコ悪いったら」

でも私は
そんなカチョーの方が……
好きですけど。

悪戯に、こっそり頭を撫でてみた。
流れをつけてキメた髪は、案外固くてチクッと刺さる。

と、急に彼がガバッと顔をあげた。

私はビクッと手を引っ込めた。

「そうなんだ。
俺は何故か君の前で、素に戻ってしまうんだ。間抜けでカッコ悪い……本来の自分に。
だから困ってる。
調子を狂わされっぱなしで……
もう…ずっと前からだ」


何だか私、
彼に悪いコトをしちゃってるみたいだ。

「そ、そうだ。花が萎れちゃう…」

いたたまれずに、白バラを持って立ちあがった時。


「待て!」

声と同時に、彼が私の腕を捕んだ。 

「………頼みがある」
「あ……」

そのままくいっと手を引かれると、ストンと傍らに降ろされた。


真剣な、突き刺すような眼が私をじっと見つめている。

胸がドキンと大きく打った。