狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

__ちょうど1年が経ったころ。
不本意ながら、とうとう男は自分の気持ちを認めた。
ならばその子をモノにしてやろうと決めて…
クリスマスにデートに誘った__

「下衆のキワミですね!マッタク」
「いいから…黙って聞け」

彼の背中が、居心地悪げにモゾモゾ動いた。

___そうさ、オマエの言う通り。

そういう時のそいつは…
スッゲエ狡くて嫌なヤツ。

分かってしまうんだ。
このくらいのレベルの子なら、プレゼントの予算はいくら、食事はこのランク、この程度の演出で落とせる…とか。

その日の俺は、さも偶然みたいに予約した店に入った。
手頃な価格にまあまあの料理。イルミネーション、降ってきた雪、プレゼントを除いたら全てが予定通りだった。
その子、疑いもせずに無邪気に喜んでくれたよ。
イロイロあって、結局目論見は失敗したけど__

ちょっと、ちょっと待って下さいよ、『俺』って一人称ですよ。
友達の話じゃなかったの?

しかもその話って……

「大神さ……」

間髪を入れずに彼は続けた。

__その女、ガキみたいに単純なのな。俺に邪な下心があるなんて、思いも付かないのさ。
バカなヤツ、風邪で寝ていた所にノコノコ一人で見舞いに来た。
正直、“こりゃあイける”って思ったよ。 

のはずが……また出来なかったんだ。

それどころか、『お礼が言いたかっただけ』だなんて泣きそうな顔で言われて……

俺はつくづく自分のセコさがイヤになったんだ__