狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

私はなおも食い下がった。

「何で⁉
カチョーは、どうしてそんなに嫌がるの?こんなカワイイ、ピッチピチの25歳、
しかもショジョに『寝たい』って言われて、
あなた一体何が不満なんですかっ」

「そ、それは……」
彼の目の焦点が彷徨(さまよ)った。

「それは?」
ジロリと睨み上げる私。

躊躇(ためら)った彼は、しかしすぐに目を伏せ、“NO”と首を横に振った。

「とにかく、今のお前とは出来ない。
こんな…ヤケ酒の末みたいなのはダメだ。
ウンそうだ、絶対にダメだ…ブツブツ。
いい加減に頭を冷やせ!」

ピシャリと言われた一言に、私はビクッと身を固くした。

完全に
キョヒ、されちゃった。

悲しみが一気に膨れ上がった。
 
「う、ウワーーン‼
私ってば2年間も付き合ったヒトにも、
『稀代の女ったらし』
にすら相手にされない女なんだぁ~~」

ベッドの上で泣きわめく私に、彼は深い溜め息を一つ吐いた。



それから

“ええいっ、くそっ!”

何かを絶ち切るように叫んでーー

ベッドに膝立ちに、私をぎゅうっと抱え込んでしまった。

えっ……