狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

ハヤト君が、私にウソをついていた。
かつて2年間も一緒に暮らした元カレが『ハジメテ』を捧げたのだとばかり思っていたカレが……

あの日。
寺田サンにオソわれかけて、私は初めて知った。

『ハジメテ』は『予防注射』では終わらナイ。彼、ハヤト君はずうっと私に“フリ”をし続けていたんだ。
 

……あれは確か、一緒に暮らしはじめて半年くらい経った頃。

いつまでも煮え切らない彼にしびれを切らした私は、恥ずかしながら自分から言ったんだ。『ハヤト君がいいよ』って。

そしたら彼はちょっと困った顔したけど『分かったよ』って言ってくれた。

その時のソレは確かに、友達に聞いた経験とは随分違っていたから、“あれ?こんなもんなの?”と思った。

その後も、1ヶ月に1回あるかないかの頻度は、人よりだいぶ少ないな、とは思っていたけれど。
それは彼がスゴく淡泊なヒトだからなんだと思って、一片の疑いも持たなかった。

だってね。

その頃の私達の毎日は、いつだって一緒に寝ていたし、チューだってスキンシップだって沢山あったから、決して冷ややかじゃあなかったんだもの。