夕飯までご馳走になって、帰路についたのは8時。
帰りは車で家まで送ってもらえることになっていたが、間際になってカレから誘われた。
「上がってお茶でも飲んでいく?」
「はいっ!」
元気の良すぎる返事に、カレは少しだけ苦笑いだ。
だってね、少しでも長く一緒に居たいもの…
学生時代を除いたら、男の人の部屋に入るのは人生で2度目。
カレの部屋……う~ん、新鮮な響き。
コーヒーの準備に彼がキッチンに立ったので、私はコタツでニュースを見ていた。
私の部屋と同じようなワンルームは、真面目な印象のカレらしく、どことなく四角っぽくまとめられている。
本棚の本までがカクッと角を揃えて几帳面に並べてあるのが可笑しかった。
オヤ?
キチッとした中に、ひとつだけ無造作に、写真立てが転がっているのが目についた。
座ったままでも手を伸ばせば届きそうだ。
私は何気なくそれを手に取って眺めた。
一面に広がるラベンダー畑を背景に撮られた写真は、北海道の思い出だろうか。
ツーショットで映っているのは、寺田サンと……髪の長い細面の美人さん。
帰りは車で家まで送ってもらえることになっていたが、間際になってカレから誘われた。
「上がってお茶でも飲んでいく?」
「はいっ!」
元気の良すぎる返事に、カレは少しだけ苦笑いだ。
だってね、少しでも長く一緒に居たいもの…
学生時代を除いたら、男の人の部屋に入るのは人生で2度目。
カレの部屋……う~ん、新鮮な響き。
コーヒーの準備に彼がキッチンに立ったので、私はコタツでニュースを見ていた。
私の部屋と同じようなワンルームは、真面目な印象のカレらしく、どことなく四角っぽくまとめられている。
本棚の本までがカクッと角を揃えて几帳面に並べてあるのが可笑しかった。
オヤ?
キチッとした中に、ひとつだけ無造作に、写真立てが転がっているのが目についた。
座ったままでも手を伸ばせば届きそうだ。
私は何気なくそれを手に取って眺めた。
一面に広がるラベンダー畑を背景に撮られた写真は、北海道の思い出だろうか。
ツーショットで映っているのは、寺田サンと……髪の長い細面の美人さん。



