狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

すかさず私は皮肉を返した。

「イヤね。
今朝カチョーがランニング来なかったな~と思って。
どうしてかな~?何でかな~?
『欠かさない』って自慢してたくせに、不っ思議ぃ~」

「……ウルサいな。大人の事情ってやつだ。お子様には関係ねぇよ」
プイッとそっぽを向いてしまう。

「ホー、“お子様”と…。
ひ、ヒドイわっ‼私、今朝もずっと待ってたのに」

ヨヨヨとわざとらしく泣き崩れて見せると、彼はゴロンと身体ごとドア側を向けてしまった。

「昨日ちょっと…しくじったんだ」
拗ねた様子でポツリと一言。

ホント懲りないなあ、この人。

「ハハハ…赤野サン聞いてよ。コイツ昨夜さ…」
後ろの席から、事情通の営業マン、菊池サンがすかさず横槍を入れた。

「菊池!」
大声で止められ、口をつぐむと彼は素早く話題を変えた。

「イヤァ。しかし赤野サンは大神相手に結構言うよね。キツイでしょ、コイツは」

すると、頭の大きな平田サンがニコニコ笑いながら茶々を入れる。

「そうなんですよ~、仲良いでしょ。
今ではコレ、業務課名物“フーフ・コント”と呼ばれてまして、これを聞かないと皆の朝が始まらないという……」

「「どこが‼‼」」

同時に後ろを振り返った私達に、後ろの2人は可笑しげに顔を見合わせた。

“仲良い” だなんて……

ジョーダンじゃない‼‼