狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

そのまま黙り込んでしまった彼を、まじまじとみる。

パジャマの袖から覗く腕の筋や、少し肌けた襟元。
ノーセットのヘアを無造作に手櫛で鋤く仕草。

普段のシャキッとスーツ時と違う彼はまた、それはそれで艶(あで)やかで……

はっ、私ってばなにを考えてるんだ!
イケナイ。また惑わされるところだった。

私は空気を変えるべく、彼に全く別の話を振った。

「あ、そうだカチョー、ちゃんと病院行きましたか?」

と、彼はギクリと身をびくつかせた。
「あ~、さては…」

「……キライなんだよ、病院も薬も。ろくな思い出がない。どうせ会社は休みだし。寝てりゃ直るし」
プイッと拗ねて私から目を逸らす。
 
ぶっ…カチョーってば“コドモ”みたい。
コレは意外な弱点か。

イヤだと言われると……益々やりたくなるじゃないの!

止せばいいのに、私はついつい調子に乗った。

ニヤリと含み笑いを一つ。