誘う幻想 ノーカウント37

日比谷さんに守られながら、階段に向かう。日比谷さんが私のために時々攻撃を受けているのを見た。

私も戦えたら……でも、私は小さくて、気も弱い。役立たずだ。

「ここからは一人で行けるな?」

階段の近くで手を離された。自由になった左手を見て、不安になる。
私は役立たずで弱くて一人じゃ何もできない。

そうか、だからここにいない方がいいんだ。

後ろを振り返ることなく階段を駆け降りた。早く誰かと合流しないと……敵の数は多い。私の代わりに戦える人を見つけなきゃ……