誘う幻想 ノーカウント37

十一が点灯した。
エスカレーターの扉がまた開く。身構えて、扉を見つめる。

「羅雪、お前は逃げるんだ。下に行けばきっと助かる」

先に降りた二人が、あの数の人を倒していると信じて言っているんだ。

私なんかが、敵のいる場所で一人で生きていけない。

「わかりました」

私、何でここにいるんだろう?何度も考えた。
全員外に出た。私は階段を確認する。左の方に進んでいけばいいんだ。
二人が私の前に出る。それが私の弱さを示していた。