誘う幻想 ノーカウント37

「今度は8階か」

新井さんが扉の近くに行く。

「ってことは私の出番かな?」

犬養さんも扉の前に行く。

「にゃー」

「大丈夫か?戦闘能力は低そうだが……」

森田さんがそう言った。

「失礼な!こう見えても運動神経は悪くないですよ!」

「シャー!」

タマちゃんが森田さんをひっかいた。森田さんの手に赤い線が3本引かれる。

「そうだな……十分戦えるな……特にタマ」

「うにゃー」

タマちゃんは尻尾をパタンとおろした。そうだよと言っているみたいだ。

「そんじゃ、行くぞ!」

新井さんは腕まくりをする。

「じゃあまた帰ってきますから!」

「にゃうん」

扉が開くと、犬養さんが飛び出す。その次にタマちゃんを肩に乗せて新井さんが外に出た。
すぐに扉を閉めたからどんな人が外にいたのかは分からない。

私も覚悟しておいた方がいいかもしれない。けど、戦えるかな?
この棒はあまり使いたくないけど、もしかしたら使わなくちゃいけなくなるかもしれない。