「今回のターゲットはあの少女さ」

謎の人物からもらったカメラが勝手に女の子を映す。その子の家はお金持ちらしく、大きな車で送り迎えされている。

「生来体が弱く、大切に育てられていたが最近はそうじゃないらしい。例えば、使われている空気清浄機の数が減ったり……」

あの大きなお屋敷で、お手伝いさんも多いのに……そんなことしたら病気になる!

「台所を1日3回洗わなくなったり……」

立て続きのその一言で私は、早くなんとかしなきゃと思った。

「わっ私はどうすればいいの!?」

「この杖で疫を奪うんだ」

紫と群青色の縞模様で、先に換気扇のような物が付いている。

「これを、あの少女に向ける。疫を奪うことを意識すれば出来る」

言われた通りに女の子に杖を向ける。すると、黒い煙のようなものが吸い込まれていった。

「おめでとう。これで君は一人前だ」