迷走女に激辛プロポーズ

「起きてたの?」
「当たり前だ。バーカ」

何だと! 止めた。冷静な大人は解除する!

「バーカって、お主は苛めっ子か! 痛かったんだぞ」
「フン、せいぜい痛がっていろ。俺からの天誅だ」
「どうして佑都に誅伐されなきゃいけないの!」

佑都はフンと鼻を鳴らし、ゆっくり力強く言う。

「よーく聞け! 俺の辛く苦しく死にたくなるような、眠れぬ夜に対する、お前の態度にだ!」

意味が分からん!
全く! あー言えばこー言う。負けず嫌いな奴だ!

佑都の言葉を無視して、額を撫でながら、体を起こそうとするとグイッと腕を引かれる。

「なっ、何をするのだ!」

そして、今さっきの不機嫌さは何処に行った、というほど甘い声が言う。

「まだ、いいだろ。もう少しこのままで……」

巻き付けた腕に力を入れ、さっきデコピンしたところにキスをする。

「少し赤くなったな。ごめん」

そして、もう一度額にキスをし、更にきつく抱き締める。

何か分からんが……彼の腕の中が気持ち良くて次第に目が塞がる。
お詫びの額キス……許してやるか……口元がほころび、そのまま再び、夢界へと旅立った。