佑都の傍らに見慣れたキャリーバック。いつも短期出張の時に使っている物だ。これ、英国王室御用達のトラベルケースブランド、グローブ・トロッターの物。
彼に促され、地下の駐車場に降りる。そこには予想を外さない高級車、ベントレー。これは確か、コンチネンタルGT。
ここまできたら潔く認めよう。君は正真正銘リッチ・マンだ。
勝手に認定しながら佑都を見ていると、奴はキャリーバックを後部席に乗せ、助手席のドアを開ける。
「姫、どうぞ」
ふざけた調子で言いながら、クイッと顎で「乗れ」の合図をする。
調子を合わせて姫になろうとして、ハタと気付く。
そう言えば、彼は私のマンションを知らない。
アチャァー、何ということだ! 頭を抱えたくなる。
「えっと、申し訳ございません。私、姫になれそうに有りません。そして、ナビゲーションも出来かねます」
深々と頭を下げる。
何を言っているのだ、という目が私を見る。
「ご存知の通り、私、電車通勤でして、ここから自宅マンションまでの道が分からない……と申しますか……ですので、姫では無く下僕になりお荷物をお持ちしますので、電車で……行きませんか?」
彼に促され、地下の駐車場に降りる。そこには予想を外さない高級車、ベントレー。これは確か、コンチネンタルGT。
ここまできたら潔く認めよう。君は正真正銘リッチ・マンだ。
勝手に認定しながら佑都を見ていると、奴はキャリーバックを後部席に乗せ、助手席のドアを開ける。
「姫、どうぞ」
ふざけた調子で言いながら、クイッと顎で「乗れ」の合図をする。
調子を合わせて姫になろうとして、ハタと気付く。
そう言えば、彼は私のマンションを知らない。
アチャァー、何ということだ! 頭を抱えたくなる。
「えっと、申し訳ございません。私、姫になれそうに有りません。そして、ナビゲーションも出来かねます」
深々と頭を下げる。
何を言っているのだ、という目が私を見る。
「ご存知の通り、私、電車通勤でして、ここから自宅マンションまでの道が分からない……と申しますか……ですので、姫では無く下僕になりお荷物をお持ちしますので、電車で……行きませんか?」


