迷走女に激辛プロポーズ

これは何の集会なのだろう……。
私の隣に佑都、向かいに遥香。そして、なぜか斜め前に清香が座っている。

四人掛けのテーブル席。窓側に座る私。容赦なく降り注ぐ日の光。
七月の太陽は今の私に眩し過ぎる。このまま溶けて消え去りたい。

気持ちの持って行き場が無いので、取り敢えず恨めし気に太陽を睨らみ、トロトロオムライスをチビリチビリと口に運ぶ。

「なるほど、公開恋愛のきっかけは竜崎課長だったのですね」

遥香は話術に長けている。聞き出すのも上手い。彼女にかかれば内緒ごとも内緒ではなくなる。これが帝のパパラッチと呼ばれる所以だ。

遥香によるとSNS経由で広まった噂は止まるところを知らず、佑都のファンサイトは、交際発覚後三分で炎上したらしい。

ネットって……怖い。

「ああ。楓は秘密にしたかったらしいが、魔の手が忍び寄ったからな」
「誰の手が魔なのかしら?」
「当然、竜崎課長のでしょう。楓様は無自覚だから苦労しますね、白鳥課長」

「遥香ちゃんてば、意外にブラック。仲良くなれそうだわ。清香って呼んでね」
「神崎君は楓のことが良く分かっているな」
「ブラックじゃありませんよ、清香様。親友ですもの当り前です、白鳥課長」

いつ親友になったんだ? それに何だ、この和気藹々とした雰囲気。
淡々と盛り上がる三人を横目に、ボンヤリとテーブルに目をやる。