迷走女に激辛プロポーズ

「好き過ぎて、海外事業部を三年で終了する予定だったのに五年もいたんだからな」

「私が海外事業部にいたから、ズットいたの? ということは、私のことを一族一同様皆知っているっていうこと」

「ああ、楓と結婚すると言ってあった」

何それ!

「あっ、じゃあ、進展が無いって私とのこと? だから一族一同様は私を諦めさせるため、見合いを計画したの?」

「そう、俺は見合いなどするつもりはなかったが、勝手に相手を決め、結局、今回みたいな輩が出てきたってわけ。だから、元を正せば、お前が元凶」

何だか良く分からないが、私の知らないところでたくさんの人が動き、たくさん迷惑を掛けていたのかも……。

今更だが分かった。私は周りを見ることもせず、自分の創り上げた小さな世界に縮こまり、独りぼっちだと自己陶酔していたに過ぎなかった。本当は、全然、独りぼっちじゃなかった。それを気付かせてくれたのは佑都だ……。

彼の腰に腕を回し、ギュッと抱き締める。

「ん? どうした」
「ありがとう」

何がだ? と佑都は不思議そうな顔し、フッと笑みを浮かべると、何も聞かず抱き返してくれる。

「楓、未来へ向かって進むぞ。俺はKOGOに戻る。お前も一緒にだ!」

突然、そんなことを言い出した。