迷走女に激辛プロポーズ

「お前、どうしたのだ……」
「どうしたんだろうね……ただ、佑都が好き過ぎるみたい」

カッと朱に染まる佑都の顔。

「あのな……天然で大胆に煽るの……止めろ!」

片手で目を覆い、ハーッと溜息を付く。

「俺はそれに振り回され、結局五年、悶々と過ごしているんだからな! 全くこの隠れドSめ!」

本当、どんなに辛かったことかとグチグチブツブツ文句を垂れる。
その姿さえ、愛おしい。

「フーン、じゃあ、この五年、誰とも何も無かったの? あのキス以外……」

ちょっぴり意地悪く訊ねてみる。
途端に黙り込む佑都。

一途そうに見えても……やっぱり男か……。
少し残念だが、仕方がないのかも、と思っていると佑都が重い口を開く。

「何も無かった、と言ったら信じるか?」

真摯な瞳が私を見つめる。

「何も無かった。俺もお前が好き過ぎた。お前以外の誰にも欲情できなかった。だから、いつもお前を思って……」
「スッ、ストップ! それ以上何も言うでない!」

慌てて彼の口を両手で塞ぐ。
途端に、冷静さも余裕も無くなった。
頭の天辺から、湯気が上がりそうなほど身体が熱くなる。

佑都はその手をゆっくり両手で外す。そして、手首を握ったまま、ニヤリと妖艶な笑みを浮かべた。

「だから、今日から存分に罪滅ぼししてもらう。覚悟しとけよ」

その言葉に射竦められ、金縛りにあったようにカチンと固まる。

ヤバイ! 忘れていた。コヤツ、T大卒の宇宙人だった。コヤツが本気モードになれば、私など赤子も同然……形勢逆転だ! ここから逃げ出さねば……。