迷走女に激辛プロポーズ

「ということは、やっぱりあの噂は本当だったんだ」

圭吾の言葉に父が答える。

「はい、反乱派はKOGOを分裂させ、乗っ取りを図ろうとまで画策していたようです。その中心人物の一人が槙原社長でした」

「ミスター大野木に内偵を頼んで良かった」
「ええ、私も推薦した甲斐がありました」

イーサンと途中から話の輪に加わった帝社長は、ガハハと笑い合う。
内偵? 推薦?

「帝にKOGOの理事に着いて欲しい、と話しを持ちかけられ、それを隠れ蓑に内偵しろ、と言われた時はビックリしたがな……思わぬところで娘の役に立てた……こちらこそ礼を言いたい」

父が帝社長に頭を下げる。

理事……ワッ! そうか、KOGOの理事だったんだ!
アワアワしながら兄にコッソリ聞くと、帝社長と父は幼馴染だった。

次々と判明する驚愕の事実に目の前がクラクラする。

「今回の騒動で息子夫婦がこちらに伺えなかったのは残念だったが、早期に腐った根を摘み取れて良かった」

イーサンが満足そうに微笑む。
まだまだ分からないことだらけだが……。

だから、今日、佑都のご両親の姿がないのか……と欠席理由が分かり、ちょっとホッとする。