迷走女に激辛プロポーズ

「ミスター大野木、いろいろご苦労様だったね。ありがとう」
「イーサン・ミラー様、いえ、大事に至らず幸いでした」

二人は固く握手し、会話を始めた。
何だあの二人? 以前からの知り合いなの?

不思議に思っていると、兄と佑都が会話に加わる。

「で、どうなったのですか?」

兄がイーサンに訊ねる。

「佑都、説明しなさい」
「はい。義父親さんが以前より内偵下さった通りでした。今回の件は、メイ・槇原の父親、槙原社長主導の元進められたようです」

「槇原社長って、槙原商事の槙原? あちゃ、あの強欲親父、とうとうやらかしちゃったんだ」

何故か圭吾も話に加わる。

「ああ、あのキスシーンは楓に見せるためではなく、記者に撮らせるためだったようだ」

ん? 私に気付いていたんじゃないの?
イヤ……きっと彼女は気付いていた……きっと……。

「その写真を各メディアに持ち込み、俺との既成事実をでっち上げ、結婚に持ち込む算段だったようです」

よく聞くと、メイ・槇原も見合い相手の一人だったようだ。五人目登場だ!

「全く! あんな写真を撮られるとは、情けない」

イーサンの怒りが再熱したようだ。
もう一戦交えなくては、とブツブツ呟いている。