佑都は一日中何か言いたそうにしていたが、私は一日中それを避けた。
いつまでも避けていられないのは分かっている。
でも……自分の気持ちが有耶無耶な上、佑都の話術で誤魔化され、いつものように流されるのは嫌だった。
「楓、帰るのか?」
「……うん」
「じゃあ……」
「ごめん、夜まで一人になりたい」
会社を退社し、独り向かった先は駅前にある小さな映画館。
懐かしの名作ばかり上映する、映画マニアにはちょっと有名な映画館だ。
別に映画を見たいわけではない。昔からの癖。どうしようもなく煮詰まった時、映画館で考え事をする。すると不思議と妙案が浮かんだりするのだ。
上映中の映画は五本。時間を確認し、直近のボディーガードに決定する。
窓口でプレミア・シートのチケットを購入し、売店でいつものポップコーンとウーロン茶を買い、入場時間だったので、そのまま≪SCREEN 3≫と書かれた劇場に入る。
中は思ったより混んでいたが、八席あるプレミア・シートに座っている人はいなかった。
私は心地良いレザーシートに身を沈め、ウーロン茶をドリンクホルダーに置き、ビジネスバックを荷物スペースに収めると、ポップコーンを抱え、リラックスモードに突入する。
いつまでも避けていられないのは分かっている。
でも……自分の気持ちが有耶無耶な上、佑都の話術で誤魔化され、いつものように流されるのは嫌だった。
「楓、帰るのか?」
「……うん」
「じゃあ……」
「ごめん、夜まで一人になりたい」
会社を退社し、独り向かった先は駅前にある小さな映画館。
懐かしの名作ばかり上映する、映画マニアにはちょっと有名な映画館だ。
別に映画を見たいわけではない。昔からの癖。どうしようもなく煮詰まった時、映画館で考え事をする。すると不思議と妙案が浮かんだりするのだ。
上映中の映画は五本。時間を確認し、直近のボディーガードに決定する。
窓口でプレミア・シートのチケットを購入し、売店でいつものポップコーンとウーロン茶を買い、入場時間だったので、そのまま≪SCREEN 3≫と書かれた劇場に入る。
中は思ったより混んでいたが、八席あるプレミア・シートに座っている人はいなかった。
私は心地良いレザーシートに身を沈め、ウーロン茶をドリンクホルダーに置き、ビジネスバックを荷物スペースに収めると、ポップコーンを抱え、リラックスモードに突入する。


