迷走女に激辛プロポーズ

部屋に鍵をかけ、ついでにソファーで砦を作る。これで敵も入って来れないだろう。
ドサッとベッドに横になる。

「楓! 楓、開けろ!」

ドンドンとドアを叩く音が聞こえる。

疲れた。今日は朝から超ハードだった。
気付くと涙が零れていた。拭っても拭っても、止まらない。

しばらくすると諦めたのか、声も音もしなくなった。
シーンと静まり返った暗闇でフト考える。今、佑都を無くしたら……と。

恐らく、こんな風にズット泣いているだろう。

そうだ! カラカラに干乾び、ミイラになろう。ゾンビの仲間になろう! そして復讐するのだ。佑都とスレンダー美人に。

でも、その後、どうする? また独りぼっちだ……。

イヤ、待て! アヤツは、吸血鬼佑都だった。
ミイラと吸血鬼、どちらが強い?

そんなことを考えていたら、いつしか夢界に旅立っていた。

夢界では、ミイラの私と吸血鬼佑都が、大富豪ゲームをしていた。
白熱する戦いではあったが、結局、吸血鬼佑都が大富豪となり、私は大貧民に落ちぶれた。

何だ、これでは現実と変わりないではないか! 私の夢なのに! 夢も希望も無いじゃないか、とここでもまた大激怒していた。