迷走女に激辛プロポーズ

車だから先に帰った筈なのに、佑都はまだ帰っていなかった。

私はシャワーを浴び、牛子パジャマに着替えると、右手にスプーン、左手に超濃厚ミルクアイスを持ち、ソファーの上で胡坐をかく。

フム、どうしたものか……。

アイスをひと匙、口に入れる。
謳い文句通り、ねっとりとした濃厚な甘さが口内に広がる。
それを感じながら、苦い出来事を思い返す。

あのキスは佑都からではなかった。だが、奴も同罪だ。それも重罪だ!

罪状壱 私以外の女と二人でいた。
罪状弐 微笑みを向けた。
罪状参 エスコートした。
罪状肆 助手席に乗せた。
罪状伍 キスさす隙を作った。

この罪状、どう対処すべきか?

其の壱 泣き喚く。
其の弐 キレながら問い詰める。
其の参 云わざる聞かざる、無かったことにする。
其の肆 黙って出て行く。
其の伍 飯友に戻り、居候に徹する。

消去法でいくと、今更、其の伍は無いなぁ。其の参も性格上無理だろう。其の肆に決定したいところだが、悲しいかな、行き先が無い、と思い悩む。