気持を立て直すと、見覚えのある景色が車窓を流れ始める。どうやら家の近くまで来たようだ。
ナビの液晶画面端に記された時計を確認する。十一時二分。三十分程か……車でも電車でも大差無いようだ。
大野木家は海沿い近くの別荘地に在る。
私が家を出た後、第一線を退いた父は、母と猫のミーヤ、愛犬トルストイとここに移り住んだ。
父は現在、どこかの理事に任命され、たまに出掛けるそうだが、基本、家に居ることが多いらしい。
趣味で始めた家庭菜園にどっぷり嵌り、収穫した野菜を親類縁者のみならず、道の駅にも置いてもらっているらしい。私の所にも時々送られてくるが、流石、父だと思えるほどの出来栄えだ。
母はどこに住んでもマイ・ペースで、変わらず毎日楽しそうだ……とこういう情報を全て、勝手に送られてくる母からのLINEで知る。
「間もなく目的地に到着します」ナビの声にと同時に実家が見えてきた。
私は赤い屋根と白い壁の平屋建ての家を指差す。
ナビの液晶画面端に記された時計を確認する。十一時二分。三十分程か……車でも電車でも大差無いようだ。
大野木家は海沿い近くの別荘地に在る。
私が家を出た後、第一線を退いた父は、母と猫のミーヤ、愛犬トルストイとここに移り住んだ。
父は現在、どこかの理事に任命され、たまに出掛けるそうだが、基本、家に居ることが多いらしい。
趣味で始めた家庭菜園にどっぷり嵌り、収穫した野菜を親類縁者のみならず、道の駅にも置いてもらっているらしい。私の所にも時々送られてくるが、流石、父だと思えるほどの出来栄えだ。
母はどこに住んでもマイ・ペースで、変わらず毎日楽しそうだ……とこういう情報を全て、勝手に送られてくる母からのLINEで知る。
「間もなく目的地に到着します」ナビの声にと同時に実家が見えてきた。
私は赤い屋根と白い壁の平屋建ての家を指差す。


