私はこの思い出があったから、毎日を耐えられた。
怜央にもう一度会いたくて。
この気持ちが何なのかはわからないけど、会いたかった。
「いってーっな!!」
キスしてくる龍の唇を噛み必死の抵抗をした。
こんな生活から抜け出したくて、、、。
龍が、切れた唇に気をとられている間に勢いよく龍から離れ駆け出す。
「あっ、おい!!待ちやがれ!!!」
間一髪龍の手に捕まらず逃げ出す事に成功した。
このチャンスを前みたいに無駄にすることはできない。
靴を履く暇もなく、玄関を飛び出した。
まだ肌寒く下のアスファルトも夜なので余計冷たい。
寒さをこらえ奥歯を噛み締める。
100メートル先にはコンビニがあるがこんな乱れた格好で行けばあやしまれる。