「うそ…………。琉香の好きな栗原くんって栗原剛人くんなの…………?で、でもっ!私ちゃんと断ったよっ」
懇願するように香奈たちを見上げる。
でも……
「えらそーな口きくんじゃねーよっ」
ドンっ……。
どつかれて、床に倒れる。
周りは何事か、とちらちら見ているが誰一人止めようとはしない。
香奈の標的にされるのが怖いから。
どつかれて床に倒れたときに打った膝がじんじんと痛む。
香奈たちの態度や話し方が今までの面影がない。
別人のようだ。
「なっ……!」
倒れている私は香奈、凜音、利咲に囲まれる。
「あんたさ~琉香の好きな人知ってたよね?」
「で、でも……!」
「言い訳なんていらねーんだよ!」
床に倒れている私の肩を足で踏みつけられる。