「……ははッ……俺を怒らせたお前が悪いんだからな」
ぎゅっ、と目を瞑る。
龍にはもう恐怖しかない。
ばちんっ……
龍の手が空を切り私の肌に打ち付ける。
そしてつねる。
そう……。
私は彼氏から暴力を受けている。
今なお私の腕には無数のあおじがある。
でも、龍は人目につくところにはキズはつけない。
いつも腕でであるので、回りの人は知らない。
龍の親は龍がヤクザに入ったことにより、親子の縁を切ったらしく母親は単身赴任している父親のところへ行ったそうだ。
「痛い……っ、……!龍っ、やめてっ……」
「ふん、お前が悪いんだろ」
「やめてッ……、やめてよぉ……っ……痛いっ…。ごめんなさい……っ、ごめんなさい……っ」
キレてしまった龍には謝るしかなかった。