それから数日して、私はサッカー部のマネージャーとしてサッカー部に尽力することになりました。
自分的には特に興味のない部活でしたが、友人の亜子(あこ)が進めてきたので、試しに行ってみたところ普通に歓迎されたので不思議でままなりませんでした。

その日からでしょうか、上級生の名前も知らない女子たちにいじめられるようになったのは。

教室のドアを開ければ毎日髪を染めてスカートをぎりぎりまで短くした化粧でも隠せないひどい顔でニヤニヤしながら私をまっているのです。

「あー来た、結以(ゆい)ちゃーん。今日も懲りずにサッカー部のとこ行ってきたの??やめろっていったのにー」

「ほんと学習しないよねー」

くすくすと笑う口元はへたくそなりに頑張ってごてごてに塗ったリップがきらきらと輝く顔は合わないメイクをしているせいではれぼったくみえます。
決して口に出そうとは思いませんが、髪色も似あっていません。肌に至っては焼きすぎ、髪は黄土色、みんなあってると思ってやってると思いますが、混ぜたらかわいくなるどころか不細工になっていくだけって学ばないのでしょうか。虹色だって混ぜたらただの汚い色なのに。

「あの、サッカー部のマネージャーやりたいんだったら顧問の先生に言ったらどうですか」

「はぁ?!何であんな熱血野郎に頼まなきゃいけないわけ?!」

「そーよ!!どうせ弘樹(ひろき)くんのこと狙って入ったんでしょ?!」

どなたでしょう。
声に出そうとはしませんが、割と誰でしょう。記憶を頼りに名簿から思い出そうとする前に、いやでも出てきました。ああ、あの部活外だとひどい性格している人かと。
弘樹さんは部活でエースをしています。申し分ない実力の持ち主ですが、なにせ性格に難ありなので、初日の部活終わり私を呼び出したと思ったらセクハラしてきたときは心底嫌悪しました。この人たちは表の顔しか見てないっぽいですけどね

「それなら、メイク落として髪の毛も戻して制服も普通にすればいいと思いますよ。まじめな人好きそうでしたし。」

あながちまちがってはいない。今までも清楚系の子を狙っていたようであった。私が振ると一気に興味を失ったようで、ほかの女に飛びつきに行ってましたし。もちろん清楚系でしたよ、ええ。
その一言を聞き、あぜんとした女子たちはポーチをもってトイレに駆け込んでいきました。たぶんこの調子だと一時間目は出てこないでしょう。