私と彼の一年物語









「南条さん!」








電車がホームに到着すると同時に唯の名を呼ぶ声が後方の階段から聞こえた。








声が聞こえた方に視線を向けると膝に手をつき、肩で息をしている涼紀がそこにいた








もう少し気温が下がっていたら吐き出す息が白くなっていただろう。








その姿を見ただけでどれほど急いできたのか








走ってきたのかが安易に想像できる。








けれど








彼には想像できないだろう








初めてされた人からの真剣なお願いを踏みにじられた私の気持ちを








「………」








涼紀と目が合う








しかしすぐに逸らすとそのまま電車に乗り込む








「あ…」