私と彼の一年物語









「それじゃあ本当に家族バラバラになっちゃうじゃん……」








楓は布団に包まる悠馬に呟くと静かに部屋を出て行った。








音楽は鳴っていない








ただイヤホンをしているだけの悠馬には楓の一言がしっかりと聞こえていた








悠馬の唇が動く








声は出ていない








しかしその唇の動きは








『最初から家族になりきれてなんていなかったんだ』








といったように思えた