「あぁ、勘違いしないで欲しいんです。ここに先生と来たかったってわけじゃなく…いや、勿論先生が嫌という意味ではないんですけど…」







最後の方はごにょごにょと小さく呟くように言っていたのでよく聞き取れなかったが…つまりはどういうことなんだ?







「ここは私の…友達?のお姉さんがやっているお店なんです」







「そうなんだ」







「はい、それでわたしもバイ…お手伝いをしてるお店なんです」







なるほど、でも、







「なんでわたしをここに?」







そう、これは……一応デートなのだ。ここにわたしを連れてきたのはなぜだろう?







ただ単にお手伝い先に連れて来てみたかっただけなのだろうか?







それとも何か特別な理由が……







「いや、デートと言えばとりあえずお茶かな?と思いまして、慣れているこのお店に来ただけなんです」







特になかったようだ。