私と彼の一年物語








…じーっと私を見つめる山代さんの視線が痛い。







未だにどう答えていいか分からずに目線を逸らし続けている。







頭の中ではあれこれと考えつくのだがそれを言葉に、となるとどうしてもいい言葉が浮かんでこない。







「そ、そんなことより今何時だと思ってるの、もう授業始まってるよ!」







言っていて思った







あぁ、これはダメだ…これは私自身も最も嫌う大人の対応だ。







言葉に詰まると目上だから、大人だからってのを理由に下の者に無理矢理に言うことを聞かせる。






そんな大人たちと私がやっていることは同じなのだ。