結論から言うと気に食わなかったのだ。
彼女は世間一般的な言い方をするとお嬢様というやつだった。
けれど漫画やアニメの世界のお嬢様と現実にいる"この"お嬢様は全くの別物だった。
美少女と言えないルックスに特技や趣味も特にない。
あるのは両親のお金と自分の気にくわない者への悪態だけだった。
ただ漫画のお嬢様と同じだったのは権力に怯えペコペコと頭をさげる先生の姿だけ。
そんなお嬢様からすれば自分にはできないことをする周りの生徒が憎たらしかっただろう。
そして
そんな人たちからすごいすごいと言われていた私は彼女にとって嫌悪の象徴でしかなかった。
だから彼女は親の権力と先生を使い私が帰宅した後に生徒を集め缶タイプのペンケースの使用を禁止とし、代わりにあらかじめ用意していたペンケースをクラス全員に使用するように強要していた。
私以外の全員に…
