「…畑井〜 3組の那波って奴がお呼び〜」 …畑井っていうんだ…。 畑井がこっちに向かって歩いてくる。 …相変わらず、綺麗な顔立ちだ… 「…なに?」 あって第一声、あって普通。 「つか、あんた誰?」 「3組! 那波です、お願いがあるんだけど…」 こんな考え、馬鹿だけど。 …けど。 お願い。 あたしを孝治のモノにさせて? 「……いーけど?」 嫌味笑いで答える。 「畑井くん、だっけ?」 何頼まれるかわかってんのかな。 「おれ俊二。よろしく」