暗闇の中で


「今度の週末、体育館使えるらしいよ!バスケやろうよ!」

「…!やる!…あ、でも…」


今週はひなたと予定入れてんだった!



「無理だ。用事があるんだった」

「用事って…ひなたちゃん?羨ましいなぁ…部活中でもラブラブしちゃって。でも部活中はバスケに集中しなよ?ひなたちゃんばっかり見てると怪我するんだから…!」

「うるせーよ。そんなに俺、ひなた見てる?」

「見すぎ!見てるこっちがウザったい!」




そう言うミカに冗談で軽く蹴りを入れた。


−無意識にひなたを見てるって…俺異常かも。−



ひなたベタ惚れの自分を恥ずかしく思いながらも、再びひなたに触れたくなる衝動を抑えた。




そんな会話をしていた俺とミカを、影から見ている存在に気付かずに…−−−。