それから数分後、ヘルプの人間がやってきてなんとか確認作業は終了した



間に合わなければならないのだから、ヘルプが来ることは予想していたが、それでも小山絵莉の目的がわからないため英慈は多少の不安をしていた





「はぁーやっと終わったね、英慈」




なにも知らず素直に作業の終わりを喜ぶあおい




「あぁ、お疲れ」


「英慈もね」


「あとは中夜祭運営の人間がやるんで、もう帰っていいです
 おつかれさまでした」



なにあれー

そっけなさすぎじゃない?!

こんなに頑張ったのにひどい・・・



あとからやってきた副委員はそうつげると、さっさと撤収していった



「あおい、そんな顔するな」


「だって!英慈」


「・・・忙しすぎて、みんな大変なんだろ
 もう行こうぜ 教室もどろ?」


「うん・・・」


まだ少し納得のいかないあおいだったが、英慈にうながされ準備室をあとにした









「あおいちゃん」







準備室をでるとそこには砂紀がいた




「砂紀さん!」



砂紀はあおいに近づくと、顔を覗き込むようにしてそっと頬を撫でた


「・・・疲れた顔してるわ
 ちょっと休まない?」



そう言って ぽん ぽん っと頭をなでる



砂紀さん・・・・・


そのやさしい気遣いに、少し泣きそうになるあおい



「ちょ・・」


「ごめん、英慈先戻ってて」



そう言葉だけ残して、あおいは振り向かずに砂紀についていった








くそっ




その場にしゃがみこむ英慈


「・・・・あいつ誰だよ」




それは絞りだすような声だった