沙織の爆弾発言に

津久井さんはひとり驚いている。


「はぁ!?

何言ってるんだ!?」


「津久井さん、

今日1日外出してましたもんね?

だから知らないかも知れませんけど、

未來の彼、うちの社長の一人息子らしいですよ!?

社長も公認なんですって!」


「嘘だ!」


「本当ですよ! 

今日社長が

ここロビーで公表しちゃいましたから。

一気に噂が広がって

社員の間で知らない人

居ないと思いますよ?」


津久井さんは沙織の話に驚いて固まっている。


「すいません。

そういう事なので

林先輩に教えて頂けますか?

よろしくお願いします」

私は津久井さんに頭を下げ

「林先輩! 勉強会お願いします!」


私が言うと

林さんは肩を落としている津久井さんの腕を組み


「いろいろ教えてくださいね?」

と、項垂れる津久井さんを連れて

玄関ロビーを出て行った。


ホッ 助かった!


「沙織ありがとう!」


「なんのなんの!

次期社長夫人に貸しを作ったまでよ!」

と沙織は笑う。


もう沙織たら…