彼女へのプレゼントかな?


「ミー好きな物を選んで?」


選んで?って…

私が選んでどうするの?

彼女にプレゼントするなら

拓海が選んだ方が良いんじゃない?


「拓海? 私より拓海が選んだ方が

良いんじゃない?」


「え? 俺が選んだ方が良いの?」


「そりゃーそうじゃない?」


「じゃー、これとこれ!

それから…

これもいいね?

あっこれも合うんじゃない?」


拓海は優しい色使いで

可愛らしさの中にも上品さのある

ワンピースやスーツを何点か選んだ。


拓海っていいセンスしてるじゃん?


拓海は数点選ぶと「じゃ宜しく」と女性店員に言う。


「かしこまりました。では、こちらへ」


女性店員は私の方へにっこり微笑み

右手を奥へと示す。


えっなに? なんで私に?


「ミー試着してみて?」


「えー試着するの?」


「サイズは良いと思うけど、

着心地を確認した方が良いだろ?」


「えー私がするの?」


だって拓海の彼女の服でしょ?

私が試着するのって可笑しくない?


「そうだよ? 行っといで」と微笑まれる。


仕方なく試着室に向うと

両手にスーツやワンピースを持った

女性店員さんが3人も付いて来る。


これ全部私が試着するの?…


そして私は試着して一応拓海に見せて見ると


『うん! 良い!』と、どれも言われる。


本当に私の試着で良い訳?