「え……」

思わず目をあけてしまい、目の前の青白い顔の女性をまじまじ見てしまった。

『絶対に、許さない』

その憎悪に恐ろしくなって、その場にしゃがみ込んでしまった。

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しばらく耳をふさいでいた。

ゆっくりと顔を上げると、そこには女性の姿はなかった。

「こ、怖かった……」

耳をふさいだままあたりを見回し、急いで家に入った。

「ただいま!おやすみ!」

階段を一気に駆け上り自室にこもった。

「おかえりぃ、おやすみぃ……」

キッチンから姉が顔を出し階段の上を見上げていた。