香輝の話は、そこで途切れた。 …一人は寂しいに決まってる。私も一人で、ママとパパの帰りを待った。 今ではベビーシッターさんがいるから寂しいなんつ事は、感じないけども…。 寂しさは、誰にもあって当然だと思う。 その度合いが違えども、皆が寂しいのは変じゃない。 「ミーヤ?」 「…ケント?」 放課後になっても、一向に席から立とうとしない私をケントが、肩を揺さぶっていた。 「ごめん…」 「体調でも悪い?」