人の通りはおろか、車の通りすら全くない真夜中の山道。

その闇と一体化した黒いワンボックスカーが一台、停まっていた。


その中には三人の男と、同じ制服を着た二人の女がいた。


女は男達にブラウスや下着を破かれ、顔や腹を殴られている。

だが暴行を受けている女は一人だけだった。


「この写メ、バラ撒いちゃうからね」

もう一人の女がそう言って携帯画面を女に見せたが、女は視点の定まらない虚ろな目が動くだけで、これといった反応を見せなかった。

携帯画面に写し出されていたのは、痣や涙でぐちゃぐちゃになった顔の女が、男達に犯されている画像だった。

「あんた達も写メ撮って毎晩のオカズにしたらぁ」

女がニヤけた笑いを浮かべ男達にそう言うと、手持ち無沙汰だった一人の男が携帯を取り出した。

その男は興奮した様に鼻息を荒くしながら写メを何枚も撮り始める。

それから何回も代わる代わる犯された女は意識を無くし、男達ともう一人の女はまた写メを撮り、山中に女を捨てた。



「ずっと前からあんたの事死ぬ程嫌いだった」


女はそう吐き捨て、車と共に町へ下りていった。




二人の女は親友だった。