とある世界に歌が大好きな小さな小さな国がありました

そこには声を持たない小さな王子様がおりました

王子様は生まれた時から喋る事ができない体でした


声を持たない後継者を産んでしまったと王女様は自分を責めました



その代わりにと王様は王子様にたくさんたくさんの歌を聞かせました



優しい歌

楽しい歌

キレイな歌…


歌にはたくさんの感情が込められ、言葉では伝えられない想いも伝えられる事を王子様に知ってもらう為に



そしていつしか王子様も歌のリズムに乗せ、手を叩いたり踊ったり


声はなくとも歌えなくとも王子様は歌の楽しさを知っていったのでした