それから結構歩いてきたところで瞬くんの家に到着した。
大きなマンションで、確か学校からも見えるマンションだと思う。
てか瞬くん、歩いて行ける距離だからとか言ってたけど…嘘じゃん!遠かったよ?
ずっとおんぶして歩いて、降りるって言っても無視だし…
それによく考えたら、好きな人の家に今から入るんだよね?
もうちょっと…頭の中パニックです…
瞬くんは平然として、あたしをおんぶしたまま、マンションの管理人さんに挨拶をして、エレベーターに乗って、最上階である10階に行き、家の鍵を取り出してドアを開ける。
「ただいま。」
「あ…お邪魔します…」
おんぶされたまま、瞬くんの家に入る…
綺麗で豪華なマンションだし、家の中は広いし、すごい綺麗にしてあるし…瞬くんってお金持ちなんだ。
それに、ただいまってちゃんと言ってるところなんか…ちょっとっていうかかなりキュンとくる…
リビングまで連れて行かれるとソファに下ろされ、瞬くんはテレビの下の棚の中から救急箱を取って来た。