冷たいあたしの王子様





「はぁ…」



「まぁ、明日も学校はあるんだし!そう決意は簡単に揺らがないでしょ!」




茉由ちゃん…明日っていっても、明日になるまでに何時間もあるわけで。



そして明日になるまでの何時間もの間は、あたし1人なわけで。



そんな中で決意が揺らがないって、あたしをよく見てる茉由ちゃんが1番分かってるはずなのに…。




「茉由ー、帰るぞー。」



「あ、健太!陽葵、今日はとにかく家に帰って、告白する言葉とか考えてみて?また明日頑張ろうね?じゃあ、また明日ね!バイバイ!」




帰りのSHRが終わって、茉由ちゃんとあたしの机の周りで話してたんだけど…健太くんが迎えに来た途端に風のように去っていった茉由ちゃん。



もー。どうしたらいいの…



時間が経てば経つほど、告白する勇気なんてなくなっていってしまうっていうのに。



ほら、プロポーズなんかも勢いっていうじゃない?それと同じで、告白も勢いのはずでしょ…?