「なんで吉永陽葵ちゃんがここに…って、もしかして瞬に会いに来たの?」
「あ…いや、えっと、」
なんでフルネームなの、
って、それより、…聞いてないよ。
瞬くんはお昼の時間に優雅くんと過ごしてるなんて…聞いてないよー!!
そんなんじゃ告白なんて、出来ないじゃん…出来るわけないじゃん!
それに、瞬に会いに来たの?って…内心また来たのかこいつとか思ってんのかな…
「瞬は屋上にいるよ?」
いや…でも、優雅くんも屋上に今から行くんだよね?
優雅くんの右手にはコンビニ弁当とお茶が入ったビニール袋を持ってるわけだし…
「あ、俺は1人で寂しそうにしてる瞬を馬鹿にしようと思って来ただけだから!弁当を一緒に食べるやつくらい他にもいるし…だから俺は屋上には行かないから、」
「いや!あの、大丈夫…なんで、えっと…あたしは何でもないというか、散歩?そう!散歩してただけなんで、はい。では、失礼します!」

