冷たいあたしの王子様




『いや、俺…何かあったとか?とか聞いてねーけど。はーい、素直に答えなさーい!長年の付き合いの俺に隠し事なんてしないよな?』



『あーもう。なんなんだよ、』



『それで〜なになに?』



『…昼休憩の時に、最近毎日来る女の子がいんだよね。隣のクラスのやつ。おかげで全然寝れねーんだよ。』



『ふーん…それで?』



『それでってなんだよ。』



『その女の子と話すのが楽しいってわけかー。その女の子と会いたいから屋上に行く頻度が多くなったってわけかー。眠りたいけど楽しいから寝る間も惜しんで話してるってわけかー。2日もあれば余裕で読み終わってた本も、女の子が来て本に集中出来ないから最近はずっと同じのばっか読んでるってわけかー。へぇ〜。』



『優雅、お前…気付いてたんだろ。俺が言う前から知ってたんだろ。』



『女子達が最近瞬くんがいる屋上に隣のクラスの陽葵ちゃんが行って仲良くお話してるって言ってたのを聞いちゃって。陽葵ちゃんって、瞬が聞いてきた子だよな?』



『はぁ…もう黙れ。』