冷たいあたしの王子様





「…っ、ふぇっ………っ、まゆちゃん…っ、だいすきーっ!!!」




こんなとこまであたしを探して、見つけてくれて、こんなにもあたしのことを思ってくれて。



大好きしか言葉に出来なかった…っ。



茉由ちゃんよりも強く強く抱きつく。



すると負けじと茉由ちゃんも抱きつくから、あたしだって負けないようにギューっと力を込める。




「痛い痛いっ。陽葵、ギブギブっ!」



「あははっ、ごめんごめん!うわ、茉由ちゃん鼻水で顔ぐちゃぐちゃー。」



「そんなの陽葵に言われたくないですーっ。陽葵だって顔ぐっちゃぐちゃだからね。」




そう言い合って2人で笑い合う。



茉由ちゃん、ありがとう。本当に本当にありがとう。



あたし、茉由ちゃんがいなかったらどうなってるんだろう…想像も出来ないくらい、茉由ちゃんが必要だよ。