冷たいあたしの王子様





「吉永さん。」



「は…はいっ。」




倉田さんたちはすぐにあたしの元に来て、目の前に立つと倉田さんが口を開いた。



負けるもんか…っ!



……そう思ってはいるけれど、やっぱり3対1じゃかなわない気がするし、女の人って怒ったら怖いよ…。




「あたしが言ったこと覚えてる?」




倉田さんの目を逸らさずに合わせたまま頷く。



この間、倉田さんに言われた言葉は今でも鮮明に思い出せるくらい全部覚えてる。




「じゃあ、どうして毎日屋上に行ってるわけ?なに?風にでも当たりたいの?ふふっ…笑わせないでよね。」




ものすごくいじわるな笑顔で話したり、急に真顔になったり…今にも腰が抜けそうなくらい怖い。